この物語は先日の「シン・ニャジーラ」(1)の続きです。
庭先に落ちたキャットフードを食べたニャジーラはみるみるうちに体が小さくなり
さらに食べ続けると再び大きくなったり小さくなったりを繰り返した。
パー子&カー子「えーーーーっ!?」
カー子「おねいちゃん、これって・・・・。」
パー子「信じられないけど・・・このフード食べたからだよね?」
フードの中の赤や青の粒は体を大きくしたり小さくさせる力があるようだった。
ニャジーラが普通の猫のサイズになって姉妹の家の中に入ろうとしたとき
おびえて逃げていたミニラがそっと顔を出した。

カー子「あ、ミーたん!!ミーたんを産んでくれたママだよ、覚えてる?」
ミニラ「・・・・ママ・・・?」

↑部屋の中の様子を伺うニャジーラ。
2匹はすぐに打ち解けて仲良く一緒に遊び始めた。

カー子「ぎゃははは!!!見て見て、ミニラのほうが大きくなってるよ!」
パー子「早く早く!写真撮らなきゃ!!」
優しく娘の毛づくろいをする母親ニャジーラ。

パー子「ニャジーラはきっと自分の子供に会いに来たんだね。」
カー子「そうだね・・・。」
そのとき外でけたたましくサイレンの音がした。
カー子「大変!誰かが通報したみたい。ニャジーラ捕まっちゃうよ!」
パー子「大丈夫だって!こんな小さくなったニャジーラ押入れにでも隠しておけばバレっこないって・・・・うわ!また大きくなってるー!!!」
またフードを食べたニャジーラは再び大きくなりすでに家からはみ出していた。
カー子「どうしようおねいちゃん!」
パー子「落ち着いてカー子、また食べさせれば小さくなるって。」
カー子「で・・・どっち?」
パー子「え・・・?」
カー子「青と赤のどっちの粒を食べさせれば小さくなるの?」
パー子「・・・・・・。」
玄関のチャイムが鳴った。もう迷っている時間はない。
パー子「ええと・・・・ええと・・・どっちかわからーーん!!!」
パー子はキャットフードの袋を開け青い粒を取り出してニャジーラに見せた。
「一か八かの勝負よ、さあニャジーラ、これを全部食べて小さくなって!!」
ニャジーラは目の前に置かれた青い粒をいっきに食べ、元の巨大サイズに戻った。
パー子「うあああああ!!!間違えた、赤いほうだったんだーー!!!」
大きくなったニャジーラはすぐに見つかり捕獲された。

↑マタタビ入りの巨大段ボールに飛び込みあえなくご用となったニャジーラ。
↓即座に麻酔銃を撃たれ大人しくなったニャジーラ。

ニャジーラはそのまま護送されることになった。
姉のパー子は涙ぐんでいる。
パー子「ゴメンねゴメンね、私がどんくさいばっかりに・・・。」
カー子「あの、ミニラママ、じゃなかったニャジーラはこの後どうなるんでしょうか。」
係員「こんな大きな猫を飼える人はいないでしょうから恐らく・・殺処分ですね。」
パー子「そ、そんな・・・」
カー子「せっかくミニラに会えたのに・・・。」
パー子「ニャジーラ!ゴメンね、ミニラは必ず大切に育てるからね!」
カー子「ニャジーラ、さようなら、来てくれて有難うーー!!」
2人は運ばれていくニャジーラを呆然と見送った。
それから2ヶ月が経った。
続く。
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