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2006年12月21日 (木曜日)

第3話

「ひねくれ民子の一生」第3話
(これまでのお話は12月13日・16日の日記を見てね!)

納斗(ないと)はニコニコしていた。
ここは納斗と民子が結婚式を挙げる予定のペットホテルのラウンジ。
ふたりは結婚の打ち合わせをしていた。

納斗「披露パーティーは友達をいっぱい集めて賑やかにやろうね!」
民子「言っとくけど友達なんてせいぜい昔の同僚の2人くらししかいないわよ。」
納斗「君の友人のM子ちゃんやS君も招待しておいたからね。」
民子「ちょ、ちょっと待って、どうして私の同級生を知ってるのよ!?」
納斗「うん、お袋が君のこと気に入っていろいろ調べたらしいんだ。
   ぜひ出席させていただきますって返事もらったよ。」
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民子「あの・・・お母様、私達の結婚に反対じゃないの?」
納斗「え?どうして?素直で可愛くていいお嬢さんだって言ってたよ。」
ギフトコーナーで納斗の母は嬉々として引き出物を選んだりしている。

「おかしい・・・絶対におかしいわ。
あんなに反対してたから嫌がらせのつもりで言ったのにまさかOKが出るとは。
お母さんは大乗り気だし納斗さんも態度が全然違う・・・
もしかしてはめられたのかしら?
納斗さんは社内でもモテモテだしわざわざ私を選ばなくても他にいくらでも・・・・
あ、そうか、こう見えてもマザコンで嘘つきで親子でストーカーだから
きっとこれまで縁談がうまくいかなかったのね。
よく考えてみたらどこの世界にあなたの眉毛が好きですって言う男がいるのよ
普通はあなたの笑顔が好きとか目が可愛いとか言うはずよ!!
それにケツの穴だって・・・・」
民子はぶつぶつと小声でつぶやいていた。
しかし強情な民子はいまさらあれは失言でしたとは言えない。

そうして結婚式の日がやってきた。
民子の幼馴染みや同級生達は心から民子を祝福し賛辞を述べ
披露パーティーはなごやかに行われた。
「みんなおかしいわ・・・こんなにも喜んで祝ってくれるなんて・・・・??」
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どうにも合点のいかない民子

「いやあ。いい披露パーティーだったね!!」納斗は今日も上機嫌だった。
納斗「M子ちゃんとS君は君の事を恋のキューピットだって言って感謝してたよ。」
民子「ええっ!!あの二人結婚してたの!?そういえば苗字が変わってたわ・・・」
納斗「君ってみんなの人気者だったんだね。泣いて喜んでくれてたし。」
民子「そんなことないわ。嘘ばっかりついて嫌われてたはずよっ。」
納斗「でも自分に有利な嘘は決してつかなかったって言ってた。」
民子「・・・・・・」

民子は皆が座を盛り上げるため納斗に頼まれて芝居をしていたのではないかと
一瞬本気で思ったほどだったがそうではなかった。
実は民子には「心の中と反対のことを言ったとき大きな目を見開いて
眉毛をピクピクさせる」というクセがあったのである。
親しい者たちは皆知っていたが本人だけが気づいていなかった。

納斗
「君は真面目で働き者だし会社でも評判が高かったんだ。
取り引き先の連中にも紹介してくれってしょっちゅう頼まれたけど
先約がいるからって言って僕が全部断っておいた。
社内にいるライバルたちも全部蹴散らしておいたから。」

民子は頭がくらくらする。
「ど・・・どうやって・・・・?」
納斗「うん、まあ少々汚い手はつかったけどね。あはははは!!!」
民子「こっ、この男って・・・・・(わなわな)」

知らないところで自分が一体何を言われていたのか想像しただけで恐ろしく
民子はずっと勤めるつもりでいた会社を辞めてしまった。

つづく・・・。


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